２級カラーコーディネーターが教える。外壁塗装の失敗しない色選び

弊社は横須賀市で累計１７００件の実績がある塗装店です。東商２級カラーコーディデータ

ー資格者の僕が、人気の配色や色選びの方法を紹介します。ご参考になれば幸いです。

 

 

「家の耐久性はノーメンテナンスだと２５年」といわれます。実際そのくらいの周期で立て

替える方が多かった時代があったそうですが、実際に住むのはもっとずっと長い期間なので

より長く家を維持するには外壁や屋根の塗装メンテナンスが必須です。

 

 

せっかく塗り替えるならイメージも刷新したいと思うけど、どんな色を選べばいいんだろ？

黄色？ピンク？？青？？赤？？家の塗装というのはどんな色でも良いわけではありません。

 

 

塗装工事は「ポン」と出せる金額ではないので、一度塗ったら１０年は残ってしまうもの。

後悔のないようにする為には、打ち合わせの段階でしっかりと検討しておくと万全ですね。

 

 

■目     次

〇人気色ベスト５とその解説

〇色数のバランスとその面積（ベース・サブベース・アクセント）

〇実は、１色はもう決まっています。（フレームカラー）

〇最後に

 

〇人気色ベスト５とその解説　※弊社基準としました。

代表的な色の尺度として「マンセル表色系」というものがあります。

マンセル表色系は色相（色合い）明度（明るさ）彩度（鮮やかさ）に分類されます。

 

 

例：5.0ＹＲ7.0/2.0　　　5.0ＹＲ（色相)　　7.0(明度)　　2.0(彩度）

壁の色選びに迷ったら、明度７以上で彩度２以下にしておけば大きな失敗は無いでしょう。

 

 

・１位　白・クリーム系

落ち着いた雰囲気の壁になるので、見てて安心できる印象の家になるのが人気の理由です。

家に実際に塗られるのは「真っ白」ではなく「白に見えるグレー」や「クリーム色」になる

事がほとんど。排気ガスやホコリなどの汚れが目立ちにくくなります。

 

 

・２位　赤っぽいベージュ

外壁にも「流行り」というものが少なからずあるようです。順を追うと白→クリーム→ベー

ジュ→赤ベージュ等といった変遷が見られます。周りの皆さんがクリームやベージュの外壁

ばかりなので、少し外れた色にしよう、という思惑があるように感じました。

 

 

・３位　黄色っぽいベージュ

 

いわゆる「ベージュ」色がこれ。クリームや落ち着いたピンクなども「ベージュ」の一種

です。ご自宅のまわりに似た色がなければ、この種を選んでおけばまず間違いないです。

 

 

・４位　茶系

落ち着いた色ですが家を選びます。後述する「フレームカラー」によっては採用できない場

合があります。

 

 

・５位　緑系

 

バランスを取ると良い色になります。後述する「サブベースカラー」が決め手となります。

 

 

〇色数のバランスとその面積（ベース・サブベース・アクセント）

あまり多くの色数を使うと、家そのものが煩雑に見えたり小さく見えたりしてしまいます。

住宅の色は２色または３色でまとめると良いとされています。

 

 

・ベースカラー

一番大きい面積を占める色で、主なイメージを伝える色です。住宅で言えば外壁です。

 

 

・サブベースカラー

ベースカラーと組み合わせて用い、大面積の立面に適度な変化を与えて単調になるのを防ぐ

役割の色。家の一体感や大きさを示したい場合は、ベース色のみとした方が良いでしょう。

 

 

・アクセントカラー

面積としては最小。前述のカラー群との調和も考慮しつつ、その空間の特徴を強調しながら

生活に彩りを与える色です。例えばお庭などの木の実の色や花の色、パラソルやシェードの

色など、日々の生活に密接に関わっている色を使うと「場」が整います。特にこだわりがな

ければアクセントカラーは必要ありません。

 

 

〇実は、１色はもう決まっています。（フレームカラー）

実は１色だけほぼ決まっている色彩が存在します。

「窓枠」です。窓枠はアルミサッシなので塗装する必要がありません。

 

窓枠や屋根の周りを囲う破風・雨樋などは、家に「線」として出てくる部位。

このような場所に使われる色彩を「フレームカラー」といいます。

 

 

秩序感や連続感を与えるので、サッシと同色又は似た色を採用すると良いでしょう。

前述した茶系の外壁は、このフレームカラーを相殺してしまう事があるので要注意です。

 

 

〇最後に

色にこだわるとついつい高彩度色を選びがちですが、家は「自己表現」の場とは違います。

日本人が昔から大事にしてきた周囲との調和、自然との融合を意識することが大切です。

 

ここは「まちなみの美に参加する」といった気持ちで、家の色を選んでみましょう。