「塩害」と錆止め塗料。
久しぶりの青空ですね。山本塗装は雨のスキマを縫って日々の仕事を頑張っておりますが、
先月は台風だの秋雨前線だのの影響で13日も休業させられてしまいました。
13日間という日数があれば、約2軒のお宅様の塗り替えができます。お客さまにご迷惑を
おかけしてしまうのは勿論ですが、従業員を守るべき弊社の立場としてもガッカリとため息
が隠せません。
ところで、台風のもたらす厄災は雨と風だけではありません。それは塩害(えんがい)です。
つい先日のニュースでもこんなのがありました。
2018/10/5 YOMIURI ONLINE -京成「塩害」か、駅など3か所で電線から火花-
2018/10/7 日本経済新聞 -野菜、台風の塩害で値上がりも 関東・東海の沿岸産地ー
「農作物の塩害というのは、農作物は一般的に塩分の多い環境では生きていくことができな
いので、農作物の育成が妨げられてしまうそうです。」(「 」内はwikipediaより引用)
金属への塩害は、塩水が雨水よりも遙かに電気を通しやすいために起こります。塩水が金属
の酸化を強く促し、通常よりはるかに早くサビが発生してしまうのです。
山本塗装は建築塗装の会社ですので、金属が塩分に弱いのは知ってましたが農作物や電線に
まで影響があるとは思いませんでした。で、サビを防ぐには皆さんご存じ錆止め塗料です。
昔の錆止め塗料。いわゆる「赤サビ」といわれる鉛丹やシアナミド防錆塗料などは、顔料に
含まれるシアナミド鉛が鉄の酸化(サビ)を中和してサビを防止する塗料でした。ですが、
いま現在これらは製造されていません。鉛を含むので健康被害を生む原因になるからです。
シアナミド防錆にとって変わられたのがエポキシ防錆です。弊社でも2液性エポキシ塗料を
使用していますが、シアナミド防錆に比べて多少高価です。ですが水や酸素を強力に遮断す
る性質を持っている上に素地の浸透・強化が出来るので、塩害対応という意味ではより良い
製品といえるでしょう。
雨はもう少し続きそうですが、江戸末期からあるという都々逸(どどいつ)でも
「土方殺すにゃ刃物はいらぬ。雨の三日も降ればよい。」
なんて言葉もあります。昔からある仕事柄ってやつでしょうかね。がんばります。
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