「塗る」が「葺き替え」になった話。
こちらのコロニアル屋根。
当初は塗装で仕上げる予定でした。
ところが工事開始後に「塗装」から
「屋根の葺き替え工事」に変更となりました。
そんなこともあるのです。
今回はこの顛末をお話ししながら
思わぬ出費にならないための
予防策もご紹介したい思います。
目次
〇見積の調査は「キケン」
〇実際に登れて「気付く」
〇剥がしてみて「さらに判る」
〇それでも良かった事。
〇予防策とまとめ
.〇見積の調査は「キケン」
足場のない屋根では、身の安全を確保するため
足を載せられないことが多くあります。
例えばコロニアル屋根では、カビや藻が生えて
いることも多く、よく滑るので一旦登れても
降りられなくなったりと大変危険です。
また一人作業なので、助けすら呼べません。
.〇実際に登れて「気付く」
塗装工事のために仮設足場を建て、安全を
確保したうえで屋根を歩いていたところで
異常は見つかりました。あきらかに
屋根が沈み、屋根材にヒビが入ったのです。
コロニアル屋根は、防水シートを張った
12mm厚の野地板(のじいた)の上に
屋根材を取り付けて強度を出しています。
ですので「屋根が沈む」ということは
野地板に異常があると見て間違い有りません。
.〇剥がしてみて「さらに判る」
屋根材を剥がしてみたところ
案の定、野地板が腐食していました。
写真でも屋根材の下の防水シートが風化し、
さらに下の野地板の腐食が見て取れます。
今回剥がしてみて恐ろしかったのは
沈んだ反対側の屋根も腐食していたこと。
悪いところだけ交換する工事としていたら
反対側の異常には気づけなかったでしょう。
〇それでも良かった事。
急な屋根の葺き替えでしたが、それでも
ある意味幸運でした。もともと塗装工事を
予定していたからこそ、今ある仮設足場を
そのまま(別途足場代がゼロ)使えましたし
「屋根だけの異常」の段階で気づけたおかげで
雨もりなどの大事にならずに済んだのです。
〇予防策とまとめ
ご自宅を守っていくのは家主様です。
急な修繕工事にならないよう、先ずは
まわりの環境を把握しておきましょう。
日当たりや風向き、隣地との関係などで
家の耐久力は大きく変わってきます。
弊社はそういった建物の立地によって生じる
「各戸の個性」も調査し、結果に沿った
修繕計画をアドバイス致します。
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