業務日誌－自分で塗っていた。

サイディング外壁。３階建てのお宅様でした。

お見積もりの当初は

｢特に問題ない健康な家｣という印象でしたが

いざ足場を建てて工事を開始すると

いろいろ「プロの常識」では計れないことが

目に見えてきて、正直「大変」だったのです。

目次

〇自分で塗っていた。

〇塞いではいけなかった所

〇壁同士の横方向は駄目。

〇塗ってはいけなかった所

〇まとめ

.〇自分で塗っていた。

「一部を塗った。」

というのは予めお聞きしていたのですが

下地調整の段階で塗装の剥がれ方が

異常だったので再度お聞きしたところ

「全部ご自身で塗った」とのことでした。

実情から見えてきたことをご説明し

新たにお見積を提出。快くご了承頂けました。

.〇塞いではいけなかった所

サイディング外壁の継ぎ目はぜんぶ

「コーキングで塞ぐもの」と思いがちですが

実は違います。コーキングの必要がない

ドライジョイント(相じゃくり)※構造の壁では

コーキングすると逆に水が抜けなくなって

劣化の原因につながる可能性が高まるのです。

※お互いの板材の端部があらかじめ

　厚さの半分ずつで切り取られており

　それを相互に貼り合わせる接合法。

.〇壁同士の横方向は駄目。

日当たりの悪い面では外壁がいつまでも

湿っている状態でした。水が入るのは

コーキングの劣化もそうですが、外壁同士の

横方向のつなぎ目もコーキング処理されていた

ところです。(本来はドライジョイント）

これではコーキングの劣化で雨が壁の内部に

大量に侵入してしまいます。構造の不備なので

原因から直すのは塗装では難しいのですが

湿気た壁には湿潤面に特化したプライマーで

強化し、継ぎ目には壁の伸び縮みに追従する

柔らかいコーキングで塞ぎました。

これでダメなら壁そのものの交換が必要です。

と家主様にご了承を得た上で作業しました。

.〇塗ってはいけなかった所

銅板、そして亜鉛メッキの鋼材は

一般の塗料では塗装してはいけません。

塗膜が密着しないのです。

各々は自身の持つ被膜で守られているので

一般的に塗装する必要はありません。

現状では両者とも塗装してありました。

いまのところは剥がれのない状態。

すでに塗ってあるからには塗装します。

剥がれてしまったら取り返しがつきません。

旧塗膜をなるべく刺激しないよう

水性塗料で塗っておきました。

〇まとめ

これから外装のメンテナンスを全部ご自身で

やられる。という方は少ないと思いますが

まず｢危険な作業｣である事をご覚悟ください。

また、プロのアドバイスは必ず受けて下さい。

どうか、ご安全に作業なさって下さい。

そして出来れば、弊社にお声がけください。