サイディングが長持ちする「建て方」
今回は塗装はさておき、新築で家を建てられる方に向けてのお話です。窯業サイディングで建てられる新築住宅は新築全体の約8割※にも登りますが、「家の建て方によってその耐候性に大きな差がついてしまう」という事はご存じでしょうか?
そこで今回は、新築から10年後に必ず差がつく「サイディングが長持ちする建て方」についてお話ししたいと思います。※日本窯業外装材協会「新築戸建住宅の外壁材 材料別構成比(H30年発行/H29年調査)」より
目次
〇固定のしかた
〇コーキング
〇「高級仕様」のコーティング
〇まとめ
サイディング外壁がクギで固定されてると、其処から雨水が少しずつ侵入し、新築から10年も経てばソコに「壁の欠け」が見つかります。そこで外壁メーカーでは「背面からの留付金具」による施工を推奨しています。ほぼクギを打ち込まずに済むので、クギ穴からの雨水の侵入を防ぐことが出来ます。
壁の継ぎ目のコーキングは塗装しなければ7年、塗装しても10年ほど経てば劣化が始まり、雨水の侵入を許してしまいます。このコーキングが「要らない」工法があります。上下左右の切り口に「合いじゃくり加工」がされた外壁材なら(一部例外あり)コーキングが必要なくなるのです。
塗装メンテナンスにもコーキング代が必要なくなるので15万円/回ほども節約することが可能です。※出典:ニチハ(株) 四方合いじゃくり(シーリングレス工法)
サイディングは塗装済みの製品ですが、無機系などのコーティングがなされた「高級仕様」というものがあります。これらは例えば築15年が経過しても、ぱっと見では劣化が見つからないほどに丈夫です。ただし、この外壁材を使う条件として、上記の2つの工法の採用が不可欠です。
いくら高級仕様の外壁でも、クギ穴やコーキングの継ぎ目から水が侵入してしまえば劣化するのは一緒だからです。メンテナンス代も逆に高く付きます。※詳しくはこちら
現在の技術であれば、サイディング外壁にモルタル外壁なみの耐候性が造り出せることが解りました。しかし「建具が鉄製」である以上、メンテナンスがその劣化に合わせたものになる事は避けられないと思います。
仮設足場には約15~20万円/回が必要です。その足場ですべてを塗装することで「足場を建てる回数を減らす」これこそが最大の節約になると弊社は考えます。
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