「塀」「土留め」を塗装する。
弊社の塗装工事では外壁や屋根に加えて家を囲っている「塀」や、敷地の高低差を補う「土留め」に施工することがあります。家の塗装とはまた違うノウハウがあるので、今回は弊社の経験も交えながらお話し出来ればと思います。
塀・土留めを塗りたい
弊社の地元である横須賀市は山沿いの新興住宅地が多く、また第二次ベビーブームで大量に家が必要だった事もあって、大量生産の効くコンクリートブロックの塀・土留めが沢山出来ました。
外界から家とお庭を隠してプライベートを確保するのが塀の主な目的ですが、だいたい素材がむき出しなので、家よりも早く汚れたりヒビ割れたりします。やはり目に付くのでキレイにしたいところですが、正直いって塗装は向いていません。
土留め・塀に塗装が向かない理由
土留めおよび土留めを兼ねた塀に塗装が向いていないのは、「ふくれ」や「剥がれ」のリスクがあるからです。天端、地面、背面から染み込んだ雨水は、蒸発するときに1700倍まで膨らみ、塗装で密閉された表面を無理矢理押し上げてしまうのです。
コンクリートはブロックより緻密なので、比較的ですが水を吸うことも少なく塗装も状況によっては可能ですが、水抜きの不足が原因で水が染みる事もあるので注意が必要です。どちらにしても経年によってヒビ割れたときには水を通してしまいます。
塗装するときの注意点
すでに塗装済みの土留め・塀を塗らなければならない場合は、水分で膨らまないよう弾性力が少なく、表面からなるべく水分を逃がせるよう「透湿性」に優れた塗料を使用します。
コンクリートのヒビはコーキングや下地処理で埋めたくなりますが、塗膜の膨れる原因になるので埋めてはいけません。ヒビから雨水が必ず出てくるので、雨染みが目立たないような色にしましょう。色は業者さんに相談してみると良いですね。
まとめ
近年ではご予算の関係や、お庭などの外構への関心の薄れなどから塀やフェンスすらも設置されることが減ったと聞きます。
ですが逆を返せば、外界と敷地を隔てることでプライベート空間を作り出せる塀は、いまや贅沢品。適切に管理して豊かに暮らしてみませんか。
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