外壁塗装。色選びの「考え方」(R5年加筆 )
「必要だから。」ってことで外壁塗装は決めたけどせっかくだから壁の色も変えてみたい。「外壁の色を変えよう」と考えたときに、どこからそのイメージを持ってきますか?
お気に入りの服の色、花、風水、ネットで。好きな色はそこら中にあるのにイマイチ決めきれない。ウチの家にはどんな色が似合う?お悩みの方は多いと思います。
その取っ掛かりとしての「考え方」をいくつかご紹介しますので、外壁塗装の色選びの御参考になれば幸いです。
「日本塗料工業会 塗料用標準色(ポケット版)」を使います。(お近くの塗料販売店(実店舗)でお求め下さい。新版(P版)はR6春に発売予定(3,960円税込))
「今」の色を少しだけ変えたい。
今の色より少し濃いのが良い、薄いのが良い。といった方にオススメの選定方法です。はじめての外壁塗装であれば、現状の家の色は建築のプロが決めたもの。バランスが取れている配色だと思います。
ここを足がかりにすることで色が決められます。まずは見本帳から「今の壁色」を見付けます。これかな?と思う色見本を壁に直接当ててみて、いちばん似てる色を探します。色を見付けたら、その色番号の末尾3ケタ「例:70F」に注目します。
見本帳の中に同じ末尾を持つ色が多数見つかると思いますが、これらが「同じ濃さで色味(黄味ー赤味)が違う色」のリストになります。ここから色を選びましょう。
近所の家と調和する色にしたい。
周りから浮いてるカンジは避けたい。そんな方にはこの選び方です。まずは少し離れたところから家を眺めます。たくさんの家の中にご自宅があるのが見えると思いますが、そこから見えるどこかの家の色をマネすると、
調和の取れた良い色が見つかります。あとは見本帳を持って参考とするお宅様にお願いして色を見させて貰いましょう。3軒以上は離れたところが良いですね。距離が近すぎると嫌がられるかも知れません。
景観条例のカラーサンプル
横須賀市のWebサイト内に「色彩協議書の手引き」※という物があります。その中にある「カラーサンプル」では「海辺」「市街地」「緑の多い」など、横須賀市の地域別に色彩基準の色が日本塗料工業会の色番号で紹介されており、調和の取れた色が簡単に見付かります。
※手引きの実物は横須賀市役所の「まちなみ景観課」で貰えます
まとめ
現代では、求めればどんな物も何色にでも出来るようになりましたが、我が国では古来よりその場にある木や土を使い家屋や塀などを建ててきました。そうしてきた事で、自然と折り合いの付いた美しい景観が産まれてきたのです。
その美しい景観を「ルール」とするのなら、人が魅せられるのは家や塀ではなく暮らしそのもの。景観の中では家や塀は目立たせるのではなく「暮らしの背景」で留めるべきだと考えます。
家の色は巣立った子どもが帰ってきたとき、故郷の背景として思い出されるもの。思いを巡らせ、良い色をお選びください。
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