業務日誌|水切のサビ。
前回の弊社塗装から9年目を迎えるお客さまの点検にお伺いしました。そろそろ塗り替えを考えても良い時期なので、ご自宅の状態を把握していただければと思います。
弊社施工では、大きな劣化や不具合はまだ出てこない時期ですが、外壁の下まわりを囲っている水切(みずきり)が異様に錆びているのを見つけました。
筆者の20年余りの経験でも初めて見る錆びかたなので、今回は備忘録を含めて、原因の考察と対処方法をお話しします。
建物のカタチで錆びる。
こちらの建物は1−2階の壁が真っすぐに繋がっています。昨今の建物ではあたりまえにある構造ですが、雨天ではこの
「高さ約6mの一枚板」に当たっている全ての雨量が、いちばん下部にある水切を通っている状態。水に触れる量が多いほどサビのリスクは高まります。
植木がサビを呼ぶ
塗装店としては、建物のすぐ脇に植物を植える行為はリスクと考えています。柔らかい土は雨が降れば水分をため込み
晴れれば溜め込んだ水分を水蒸気として壁に当て続けます。水切の腐食もそうなのですが、外壁にカビが生える大きな原因にもなっているので注意が必要です。
塩害
下記はWikipediaより抜粋ー
塩害(えんがい)は、塩分に起因する、植物や各種建築物・構造物への、害の総称である。特に海岸近くでは海水に含まれる塩分により種々の塩害が生じる。ー
ー海水塩に由来する塩害は、通常は海岸から数kmまでの地域で生じるが、台風の強風などにより海岸から遠く離れた内陸部まで被害が及ぶ場合もある。ー
まわりを海に囲まれた三浦半島はその全体が塩害地域です。台風などの強風雨では雨水に塩分が混じるので、鉄で出来たものには厳しい自然環境といえます。
考察と対処まとめ
弊社としての結論としては今回のサビの原因は「塩害と植木」だと考えます。水分に触れる機会が多ければ、それだけサビのリスクは増えてしまいます。
とはいえ、家主さまとしては大事な植栽を無くすという選択は難しいと思います。ですので今回は、これ以上ダメージが拡がらないよう塗装でメンテナンスして置き
その後は壁や水切を台風の後に水道水で流す等、引き続きケアして頂ければ良いかと思います。
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