塗装店が評価。モルタル外壁
昨今の戸建て住宅の外壁材は8割方が窯業サイディングですが、弊社山本塗装としては「リフォームに費用が掛かる壁材」だと考えています。
それに比べて、昨今では「ジョリパッド仕上げ」の下地となっているモルタル外壁。「なんて手間いらずなんだ。」と感動すら覚えます。
今回は、新築件数激減のはずのモルタル外壁への「誤解」についてと、窯業サイディングが「高い」理由をお話しします。
モルタル外壁への「誤解」
阪神淡路大震災を写した画像のなかに、剥落したモルタル外壁が見受けられました。これを根拠に「サイディングはモルタルより地震に強い」とメーカーは販売を展開してきたのですが、
当時の外壁の剥落や家屋倒壊のおおきな理由として「メンテナンス不足や不備の家が数多くあった。」との専門家の意見が多かったそうです。
実際、モルタル外壁の厚みは20~25mm。サイディングの1.5~1.8倍です。
それが100mm間隔以内で、外壁下地に固定されたラス網と呼ばれる亜鉛メッキの網に塗りつけられています。
まるで「殻」のように、継ぎ目なく家と一体化しているので、もともと強度は高いのです。
窯業サイディングは「高い」
サイディング外壁の塗装工事では、壁パネル間のコーキング材の交換が必要なのですが、これだけで「毎回15万円程度」の費用が掛かります。
これは、モルタル外壁をはじめとした他の外壁材では不必要なものです。
また、昨今の窯業サイディングは無機系などの表面コーティングがされた高機能型が多く、汚れが付きにくくなった副作用として塗装する際の密着性まで悪くなっています。
詳しくはこちらに書きましたが、そのおかげで初回の塗り替え塗装の工程が一つ増えて、コストアップに繋がっています。
まとめ
サイディング外壁は、塗装リフォーム期間を10年から少し延ばしただけで「反り」や「欠け」が始まる事もあります(家の立地による)。
サイディング外壁は定期的な塗装メンテナンスを「強いられる」材料です。
「塗装リフォームがキチンとなされているか」が倒壊や剥落の最大の原因であるのなら「塗装代金が抑えられる方が地震に強い」といった見方も出来るでしょう。
それなら「モルタル外壁」の大勝ちなのです。
投稿者プロフィール
最新の投稿
- 建築の雑学2024.11.15冬とペンキ(令和6年改訂)
- 新しい建材と対処2024.11.10「セキスイかわらU」の塗装。
- ペンキ屋さんのDIY2024.11.02木を塗るDIY。(令和6年加筆)
- 塗料レビュー2024.10.26「1回塗り」の屋根塗料