「1回塗り」の屋根塗料

横須賀市 山本 塗装 外壁 屋根 1回塗り

最近の仕上げ塗料は、塗料本来の性能を発揮するために「2回塗り」する設計がほとんどなのですが、屋根用塗料で100年以上の歴史を持つ「水谷ペイント(株)」等から「1回塗り屋根仕上げ塗料」がラインナップされています。

本当に2回塗りの工程が「半分」になるなら大きなメリットなのですが、やはり「1回塗り仕上げ」というのは塗料の中では少数派。

そこで今回はこの「NADポリマSi」を例に取り、「1回塗り塗料」について創業53年目を迎える弊社「山本塗装」が考察してみたいと思います。

NADポリマSiとは

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出典先にリンクします

以下水谷ペイント(株)「NADポリマSi」カタログより抜粋ー

・工期短縮)1回塗りで充分な物性を発揮するため、工期を短くすることが可能です。

・耐久性)NAD樹脂により1回塗りでも充分な膜厚がつく塗料設計を可能にし、安定した耐久性を実現。

・1液タイプ)硬化剤との混合の手間がなく、安定した性能を発揮。

・ハイラジカル制御)塗膜の劣化原因「ラジカル」を3つの技術で高レベルに制御。

・防カビ・防藻性)水溶成分を含まない塗膜は、カビ・藻を寄せ付けず、長期にわたり美観を保持。

「1回塗り」の後工程

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「透け」のイメージ。透けが多ければ結局「2回塗り」の箇所が増えることに。

1回塗りというのが「2回塗りの半分の工程」で済むのなら言う事なしなのですが、1回塗り塗料には固有の別工程が必要になるかと思われます。

それが「端部の拾い塗り」です。一般的に塗料は平らな面には均一な膜を作りますが、屋根の角などの端部には充分な厚みが付かないことが多いです。

カタログ上で塗料を1㎡塗るのに必要な重量は、2回塗り仕上げの同社水性シリコン塗料と同程度(0.15kg/㎡)との事なので、塗料の「透け」が多く見られれば、それだけ拾い塗りする工程が必要になります。

まとめ

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もしこのような1回塗り塗料が塗料のスタンダードになった時に、売り上げがダウンするのは「メーカー」であり「塗料店」です。

※「塗料店」とは、塗料メーカーから弊社のような塗装業者に塗料を卸す中間業者のこと。

全メーカーで「右にならえ」ならばともかく、わざわざ「売り上げが下がるものを積極的に流行らせたい」とはメーカーも思わないでしょうから、このような商品を販売するのはメーカーとしてもジレンマ的なものはあるでしょう。

しかしながら弊社としては、メーカーの「お客さまへの誠意と気概」は充分感じるのです。

画期的な塗料だと思いますので応援したい気持ちはありますが、弊社としては、とにかく「採用された実績」が聞きたいのです。