「錆びさせない」シャッターの管理。
シャッター雨戸は、雨戸など他の鉄部とは塗装の仕方が少々違います。シャッターは小さく丸まらないと収納できないので、厚みが付く「錆止め」が塗れないのです。
弊社山本塗装では、下地調整でサビを完全に落としてから、キズに強い2液型の強溶剤ウレタン塗料を使っています。
気を付けることが多いので、シャッター雨戸の塗装はご自身ではなく業者に頼んだ方が良いかと思います。
今回は、シャッター雨戸の塗装について実際にあったエピソードをまとめてみました。
「水性」のシャッター。
この深緑色のシャッターはお客さまが塗られたもの。溶剤を当ててチェックしていませんが、ツヤと触感が独特のものなので水性で間違いなさそうです。
水性塗料には溶剤系を塗れないので、水性塗料を塗装します。水性塗料にはシャッターの巻き上げなどに対応できるほど強度がないので、キズが付きやすい事をご説明してから作業に掛かります。
下地調整で均一にキズを付けて密着を付与し、スプレーで塗りあげます。施主さまには数日間は開け閉めを控えて頂いて、「やさしく開け閉め」をお願いしました。
シャッターの縦スジ
シャッターの真ん中に黒いスジが有りますが、これはシャッターBOX内部にあるシャッタを送り出すためのゴム製ローラーの跡で、油汚れです。
このままでは塗ってもまたスジが出るので、ローラーは外して貰います。メーカーも欠陥と認識している様で、代理店に依頼すると有料ですが外しに来てくれます。
シャッター雨戸が製品化された初期の2〜3年の製品に起こる現象だそうです。外し方は簡単だったので、同じ事例があったときは自分たちで外してしまいます。
ゴムを外したら、跡をアセトン等の溶剤で拭き取って塗装します。
シャッターのお手入れ。
最後にシャッターのお手入れ方法についてお話ししておきます。
シャッターを劣化させないためには「水洗い」が一番です。サビの原因になるホコリとや塩分を落としてしまいましょう。
使うのは水道ホースで充分ですが、高圧洗浄機があると高いところに届いて便利です。カッパ等で体を濡らさないよう準備を整えて作業してください。
また、10年に一度はメーカー点検を依頼しましょう。内部の注油を怠ると動きが悪くなるばかりか、錆びがシャッターに移ってしまいます。
無駄な出費を抑えるためにメンテナンスは欠かせません。とくに年間を通して塩害の被害がある横須賀市では、お手入れをあやまると急にサビ出すので要注意です。
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