部分的に傷んでいく家。
「他は全然平気なのに、いつもココだけ傷みが激しくなるんだよねぇ。なんでだろ?」とい
うようなご質問をよく受けます。山本塗装も仕事柄、いろんな家の傷み方を見てきましたが
、せっかくリフォームで取り付けた新しい建具が原因となる事もあるんです。
リフォームで後付けする建具は、取り付けスペースを確保されていない家に取り付けるので
、幅広い住宅に付けられる様にある程度サイズが規格化されています。そのためにどこかで
無理が生じてしまうこともまま有るのです。上の写真のお宅様では軒天井が剥がれてしまい
、破風板にも傷みが出ています。これは設置されたテラス屋根の「高さ」が原因です。
テラスの屋根を軒天井に密着させたために空気の流通が悪くなり、熱や湿気の影響を受けや
すくなってしまったのです。さらに運が悪かったのは軒天井が熱や湿気の影響を受けやすい
ベニヤ板だったことでしょう。なにしろベニヤ板は木で出来ているので、熱や湿気で反りか
えってしまったのです。破風板も同様です。テラスの屋根が直下に作られたことによって太
陽の照り返しをモロに受けてしまって劣化が進んだようです。
このときに出来る最良の方法は「材質を変える」ことです。同じベニヤ板で交換したのでは
先ほどご説明したような事がまた繰り返されるので、軒天井では「ケイ酸カルシウム板」を
使います。これは国交省認定の不燃建材で、湿気などによる収縮や反りが少なく腐食しない
建材です。
破風板は多少反りが見られましたが、交換するほどでは無かったので下地処理を念入りに施
して塗装しました。もし交換するのでしたら窯業系(サイディングと同じ)の建材を使いま
しょう。住宅というものは、新たに建具を取り付けることが想定されていません。新たに建
具を取り付けるときには、取り付けたときの簡単な図面を作成して貰うなどして、その影響
を確認して貰うと良いですね。
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