塗装工事における「養生作業」って何？

塗装工事には「養生」という工程があります。

 

 

塗料が飛散してまわりを汚してしまうと

ご近所ともトラブルに発展しかねないので塗装

工事のなかでもとくに大事な作業といえます。

 

 

今回は戸建て住宅をおもに手がける弊社が

塗装工事における養生の目的や使用アイテム。

また弊社での工夫をお話ししようと思います。

 

 

目次

.養生するタイミングと場所

.プロの養生にかかせないアイテム

.あえて養生しないところ

.まとめ

 

 

.養生するタイミングと場所

建築工事では、仮設足場のまわりを囲う

白い半透明の「メッシュシート」が有名ですが

 

塗装工事での養生は建物保護と安全確保に加え

かかせない役割に「マスキング」があります。

 

塗装で養生するのは以下のようなところです。

 

・高圧水洗浄

塗料よりも何よりも「水」が一番はねるので、

施工前にシートで仮設足場の全体を覆います。

 

・床まわり

お庭の植栽や犬走りを汚さないよう施します。

 

・車・バイク・自転車

移動して頂くのが良いのですがやむを得ない

際には専用のカバーで全体を覆って施します。

 

 

・塗装したくないところ

サッシは皮膜処理（アルマイト）されてるので

塗装しない所です。汚さないように施します。

・塗り分けたいところ

塗料や色を塗り分けたい箇所に施します。

雨戸・戸袋やシャッタ雨戸は枠こそアルミ製

ですが内側スリットは鉄で出来てたりします。

 

・塗料のはね防止

雨を効率よく流す「雨どい」や雨戸の

スリットなどは壁などをローラー塗装

 

していると塗料がたいへん跳ねやすい所です。

作業が完了したら養生をはがして塗装します。

 

 

.プロの養生にかかせないアイテム

 

・紙テープ(18mm)

直線やちょっとした曲線の見切りをつけるのに

適しています。比較的切れやすいので

１回塗装したら張り替えると扱いやすいです。

 

・ガムテープ（２５ｍｍ）

少しくらいの曲線部分でも貼りやすい幅です。

テープをはがすときにノリが残りやすいので

夏の暑い時期には早めに剥がしましょう。

 

・マスカー

ガムテープとビニールが一体化している巻物。

テープを貼るだけで幅の広い養生ができます。

上に乗って作業しても滑らないように配慮した

「ノンスリップマスカー」もあります。

 

・テープ用プライマー

多少の濡れやホコリでもテープを貼ることが

できるプライマー（スプレーのり）の事です。

・ハサミ

マスカー等のビニルを無駄なく切れるよう

ギザ刃付きのハサミが望ましいです。

 

・金ベラ(１号)

きっちりカドを付けてテープ養生したいときに

使います。カドとしたい所に当てると

カッターを使わずとも直線でカットできます。

・布シート

植栽などの大きな植物を覆うのに使います。

巻き付けやすいのと外しやすさも抜群です。

 

・車両用カバー（不織布製）

使い捨てマスクでも使われる不織布のカバー。

クルマのボディを傷つけずに養生できます。

 

 

.あえて養生しないところ

工事中は換気がしづらいので、

いつもの生活が出来るよう養生を工夫します。

 

 

窓などは雨戸だけ養生すれば

工事が休みの日は窓がキチンと開けられます。

 

エアコン室外機も通気口だけは開口して

作業中でもエアコンが使えるようにします。

 

 

ガス給湯器も不完全燃焼をおこさないように

開口を妨げないように養生を施します。

 

.まとめ

養生もいっぱい巻けばオッケー！

という訳ではありません。

 

 

よけいな養生は「付けと外し」つまり

それぞれの２倍の時間が掛かってしまいます。

 

 

そこはやはり職人の技量ですし

お客様に対する気遣いというか優しさが

 

職人の腕に現れるものなのだと思っています。