塗装のフカボリー微弾性フィラー。
一般に売られている塗料では
「1回で錆止めと仕上げが出来る」といった
作業性を減らしてくれるモノが多いですが
塗装業者があつかうプロユースの塗料は
錆止めなら錆止め。仕上げなら仕上げ塗料と
役割が分かれています。
塗料の管理と技術が必要になりますが
性能重視の塗料というのはそういうものです。
というわけで
今回は下地処理材のひとつである
微弾性フィラーをフカボリしていきます。
目次
◯シーラーとの違い
◯「微弾性」の意味
◯窯業サイディング向けフィラー
◯下地処理を2回行うケース
◯まとめ
.〇シーラーとの違い
微弾性フィラーは外壁用の下地処理材。
はじめての塗装工事の際には特にお勧めです。
似た用途である「シーラー」との違いは
シーラーが持つ密着性の付与と
微細なクラックや多少の欠損なら
同時に目止め出来てしまう機能性です。
窯業サイディングの場合、壁を固定してる
釘穴から水を吸い込むと壁が欠けたり
固定が緩くなったりと危険です。
フィラーは、壁の模様を活かしつつ穴などの
欠損を埋めるので、平滑な壁が仕上がります。
.〇「微弾性」の意味
「穴埋め」と「密着性付与」を同時に施工
できる微弾性フィラーはとても優秀な材料。
「微弾性」は文字どおり
少し伸縮するという意味になります。
壁や仕上げ塗料以上に自身が伸縮しないことで
上に塗る仕上塗料を膨らませない。
そのため多くの仕上塗料に適応しています。
.〇窯業サイディング向けフィラー
仕様書では窯業サイディングにも
塗装可能であるはずのフィラーですが、
一定の厚み以上に塗った場合には
「膨れや割れ」が起きる可能性が有る様です。
山本塗装でも
窯業サイディングにフィラーを使用しますが、
密着力付与と釘穴などの目止めが
目的なので厚く付けてはいませんし
「10年以上トラブルは起きていません。」
最近では窯業サイディング用フィラーと
いうものが各社から販売されているので
山本塗装でも、こちらに移行していきます。
.〇下地処理を2回行うケース
窯業サイディング外壁に多いのですが
シーラーとフィラー。
2回の下地処理が必要なケースがあります。
塗膜の剥がれが多過ぎるときです。
シーラーほどに浸透性を持たない
フィラーの密着力が最大限に発揮されるのは
「塗膜に対して」なので
フィラーが素地に吸い込まれないように
シーラーで目止めをしてやる必要があります。
.〇まとめ
微弾性フィラーについてお話ししました。
シーラーよりは多少割高な材料ですが
最初の塗装で外壁の欠損を埋めておければ
次回の塗装ではシーラーで済むので
割安で工事出来るとともに
大切な家の寿命を伸ばすことが出来ます。
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