住宅の色は暖かい暖色系の家が多い

私たちが家の色を決める場合、どのような色を選びますか?

私は仕事がら、住宅の色合いについて相談されることが多いのですが、良く聞く言葉としては「落ち着いた白い色で」「あたたかい色」「ベージュ系の色がいい」という声が多数派です。

いずれも赤、黄色を含んだ「あたたかい色」(暖色系)です。無意識に選ばれる色がここまで揃ってしまうのはなぜなんでしょうか。

たとえば海外の美しい景観のなかでは住宅は、同じ色か同じ系統の色であることが多いですよね。現在のように輸送技術も発展していない頃は、地元の素材を使い地元の人間が家を建てるのが当然でした。

わが国の場合、古来から住宅を建てるのは地元の大工で、近くにある木と土を使って建てられていました。使う素材が同じなので、住宅の色は自然と木の色や土の色になりました。建てる人が同じなので、建物の見た目も似た形状になりました。

その伝統が住宅の「らしさ」として、現在まで続いているのです。

今となっては、その土地らしいカタチの住宅というのは減る傾向にあります。洋風建築が流行し、大工さんや住宅メーカーも多種多様なカタチの家を提案して建てるようになったためです。

幸い、家の色彩は家主が自由に決められます。ただ僕個人的な意見としては、家の色彩は町などの自治体ごとに管理するべきだと思っています。

わが町の風景は住民が守るのが正しい姿です。自分たちの街の魅力はみんなで創りませんか?

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