外壁を含む塗装メンテナンスを行うにあたり
家の現状をつかんでおく事はとても大事です。
ご存じのとおり塗装というのは、表面を
塗料の膜でおおって下地を保護するものですが
塗る前は何事も無かったのにも係わらず
塗った事で問題が発生することがあります。
これはひとえに塗装が悪いという事では無く
建物内部で下地の劣化が進んでいたことが
原因という事も可能性としてありえるのです。
※今回の記事とは関係ありません
今回は
「塗装のまえに整える」というお話です。
目次
〇サイディング外壁のカド
〇水切のない軒天井
〇屋根のカド
〇まとめ
〇サイディング外壁のカド
サイディング外壁の出っ張っている角。
出隅（でずみ）と云いますが、ここは
劣化したサイディング外壁の出隅
最も早く外壁材の劣化が進むところです。
外壁二辺の端っこでコーキングが集中してる上
頂点は接着されてるのみ。経年劣化で
コーキングが切れた途端に雨水がよその
「２倍以上」流れ込むのです。雨水の浸透と
乾燥を繰り返した外壁は空気を含む様になり
塗りたての壁を膨らませる可能性が高いです。
弊社では、そのように判断したときには
壁材を交換するご提案をする事にしています。
〇水切のない軒天井
水切のない軒天井は雨水が天井にまわる。
ベランダの下など、空中で外壁が切れて
軒天井が直接つながっている所がありますが
この構造は軒天井を痛めます。壁から伝う
雨水は、下端から軒天に回ってしまうのです。
ここも前項と同様に浸透乾燥を繰り返し
塗膜を膨らませてしまう原因となり得ます。
弊社では天井材の一部を交換。またそれに
加えて下端から天井に雨水が回らないように
軒下に水切を付ける改善案をご提案します。
〇屋根のカド
２辺で構成される切妻（きりづま）屋根では
軒天の端部にダメージが偏ることが多いです。
切妻屋根は天井のカドに水が集まる
頂点から破風板を伝った雨水が端部に回る
ことで浸透・乾燥を繰り返し劣化が進みます。
弊社では天井材の交換を提案します。
〇まとめ
昨今の建物の外装には押出し成形セメント板
(ｺﾛﾆｱﾙ、ｻｲﾃﾞｨﾝｸﾞ外壁、ｹｲｶﾙ板など）が
多いですが、これらに共通するのは
「素材自身に防水機能がないこと」
最近の家の材料は、水を吸うと自壊するものばかり
なので塗装が劣化すれば雨水は浸透しますが、
それは目立たず、とても静かに進みます。
材料内部の劣化具合は、センサー等の機器でも
確実に判断できる保証にはなりません。
弊社では
お客様へのヒアリング。それに加えて弊社の
経験と可能性から総合的に判断することで
交換や改善案などをご提案しています。
「金額が掛かる」ご提案にもなりますが
私どもの提案に耳を傾けて頂ければ幸いです。
