トタン屋根の下地調整です。表面には無数のひび割れや塗料のはがれが見られます。まずは浮いた塗膜を大きめにはがしてから全体をこすって、塗料が密着する下地を作ります。
塗膜をはがして解ったことですが、この屋根は7回ほど塗り替え工事をしているようです。右の写真では新築時の塗装から現在の塗膜までの層が7つに別れているのが見て取れます。
昔のトタン板は表面が亜鉛メッキされていることが多く、表面温度によって伸び縮みするので塗料がそれに付いていけなくなるとひび割れを起こします。そして空気に触れた表面にできる亜鉛の不活性層は合成樹脂を浮かしてしまう性質を持っています。
そこで今回は金属の地金が光るまでこすったあと、塗料のなかで最も密着力の強いエポキシ樹脂の錆止めで下地処理を施します。そして弾性力のあるアクリルシリコン塗料で仕上げていきます。