怪談とか恐怖映画などに風情を感じる(?)いい季節になりました。僕の場合、急にビック
リさせられる映画というのはどうも苦手でして。横溝正史監督の「八つ墓村」ですとか「犬
神家の一族」といった、適度な恐怖というか狂気というか人間の怖さがある映画を見てしま
いますね。4Kの...大画面テレビが欲しい・・・!!!今日この頃です。
さて今回の恐怖ですが(笑)よくホームセンターでこれでもかって言うロング缶で売ってい
るシリコンスプレーについてのお話。シリコンオイルを吹き出すこのスプレー缶。吹き付け
ると潤滑性,撥水性,防水性といった効果があって、家具や工具に自転車など何にでもOK
。シュッと手軽に吹き付けて、滑りを良く出来るとっても便利なコーティング剤。皆さんも
多分ご存じだと思います。
じつはこのシリコンスプレー。塗装するにはとっても果てしなく邪魔なモノなんです。なに
が悪いってこの撥水性と浸透性です。全ての塗料をはじき飛ばしてしまうのです。鉄製品な
ら拭き取れば塗装出来ますが、模様の深い外壁やサイディングなどのボード製品はオイルを
吸収してしまって完全に拭き取ることすら出来ません。
そんなモノには使ってないよ?と思われるかもしれません。でも、雨戸やシャッターには使
いますよね?何しろスプレーなのでオイルは被塗物の周囲の結構な範囲に飛び散ってしまい
ます。アルミサッシの場合も問題です。窓枠などの建具全体に使われていた事がありました
が、塗装時のマスキングテープが全く付かない状態でした。
シリコンオイルを拭き取るためには脱脂剤を使います。脱脂剤はアルミサッシの元々の透明
な保護膜(溶酸化皮膜)にダメージを与えてしまう可能性があります。細心の注意を払って
拭き取りましたが、やはり全体的に少しツヤが失われてしまったようでした。
とにかく良いことは最初だけです。あとはリスクしか残りません。シリコンはすべてを滑ら
せます。しかし油なのでホコリなどは付きます。シリコンは非常に安定した素材なのでいつ
までも残ります。あまり多く吹き付けると黒ずみも出たりします。
見た目では判りづらく工事中のトラブルにもなります。
塗装業者には「恐怖」でしかありません。とにかく
「いつか塗装するもの」のまわりでシリコンスプレーは「絶対に使ってはいけません」。