私たち山本塗装では現在、弱溶剤シリコン塗料を主軸に塗装工事を行っています。
性能と価格のバランスが良いからです。
フッ素塗料などの「高機能塗料」は価格の割には保たないと感じています。
ところが世の中には高性能塗料がどんどん開発されています。
「4フッ化フッ素セラミック」「ハイブリッド無機系」名前ではよく判りませんね(笑)
私たちは日頃から塗料に触れているので、情報も豊富に入ってきます。
そんな私たちでも日頃から不思議に思っていた
「高機能塗料」たちを今回は深掘りしていきたいと思います。
■目次
〇ハイブリッド無機系塗料とは?
〇4フッ化フッ素セラミック塗料とは?
〇高機能塗料たちのメリットとデメリット
〇フッ素塗料のハードルが下がりました。
〇まとめ
〇ハイブリッド無機系塗料とは
答えを最初に言ってしまうと
「無機+樹脂(有機)+ラジカル制御」での「ハイブリッド」です。
そもそも塗料は樹脂がないと成り立たないので、純粋な「無機」とは違います。
無機系材料(セラミック等)に
なにがしかの樹脂を加えて柔軟性を持った塗料としています。
「ラジカル制御型」をかんたんに言うと
いままでのグレードの高い塗料の顔料には以前から使われていた「良い技術」。
それを使った塗料をラジカル制御「型塗料」と呼んでメーカーが差別化を計ったものです。
〇4フッ化フッ素樹脂塗料とは?
カタログでは、これまでの3フッ化フッ素樹脂の弱点を
セラミックやフッ素樹脂(無機系)を加えて克服した「次世代塗料」と説明しています。
カタログには謳われていませんが、
価格から考えたら当然「ラジカル制御型」でしょう。
ハイブリッド無機系塗料の説明とどこかカブってる気がします。
憶測ですが
「4フッ化」と「ハイブリッド無機」は、樹脂が違うだけかもしれません。
〇「高機能塗料」のメリット、デメリット
メリット
・圧倒的に高い耐候性。15~20年は持つと言われます。
・親水性。水が張り付きにくいので、雨水や汚れがスッと流れてしまいます。
・高い光沢感があり、かつそれが長持ちする。
デメリット
・まだ登場してから日が浅いこと。実績がない。
これはどんな塗料にも
言えることですが、メーカーのいう性能は「実験結果」です。
実際に塗るにはある程度の実績がないと怖いところがあります。
・他の塗料とくらべると価格に見合っていない。
代表的な塗料価格と耐久年数を表にしました。
こちらにまとめてあります。
・実質的にツヤ有りしか選べない
カタログでは高弾性にする場合はツヤ有りのみになるようです。
実際、コーキングにも塗装することを考えると高い弾性力は必須です。
〇フッ素塗料のハードルが下がりました。
以前は密着性の問題から、フッ素塗料をいちど塗ったら
次回の塗装もフッ素にしなければいけない制約がありました。
現在はフッ素でもOKの下地処理剤があるので
「フッ素縛り」は無くなっています。
〇まとめ
高機能塗料たちは日当たり抜群の屋根や、
海沿いや寒暖の差が大きいなどの厳しい立地条件のお宅さま。
シリコンを塗ったけど
期待したほど持たなかったというお宅さまには最適の塗料です。
一方で
高機能塗料たちを選択されるお客さまには
「もう塗らないから最高級塗料を」という「思い」も集約されている気がします。
そんなときはいったん落ち着いて
自分のやりたいリフォームから考え直してみると、塗料も最適なものが見つかります。