残暑も先週にひと休みがありましたが、結局今月いっぱいは暑さが厳しいようですね。暑さ
と言えば、屋根と家の中を少し涼しくしてくれる遮熱塗料というものが有ります。発売され
てから10年以上経ちますが、このところ山本塗装では遮熱塗料を屋根に採用頂けるお客さ
まが増えてきました。
遮熱塗料を屋根に塗る目的は2つです。ひとつは室内の温度を2~3℃下げるため。そして
、夏期ピーク時では70℃にもなる屋根材の表面温度を約20℃下げる屋根材保護のためで
す。化粧スレート屋根(コロニアル・カラーベスト等)ではノーメンテナンスでの耐用年数
は25年と言われているので、これを延ばす為にも大変有用な工法だと思います。
遮熱塗料のしくみですが、簡単に言うと太陽からの熱を反射する塗料です。反射しているの
は表面に仕上げられた塗膜からだけではなく、その下層にある白色のプライマーからも太陽
熱を反射しています。
以前の遮熱プライマーは、仕上げ塗料を密着させるだけの役目でした。ただ屋根は汚れが最
も付きやすい場所なので基本濃色で仕上げます。ご存じの通り濃い色というのは熱を吸収す
る性質を持っているので、遮熱効率を上げるためにプライマーは高性能化されました。
遮熱塗料には「屋根用」以外にも「外壁用」の製品があります。「外壁用」遮熱塗料は、壁
材の表面温度を下げて劣化を防ぐのが主な目的と思って差し支えありません。なぜかという
と、外壁は淡い色であることが多いので「元々熱反射率は高い」傾向にあります。また屋根
と比べて日光に当たる時間が短いので余計高温になりにくいです。
ただ、外壁をあえて濃色で仕上げたい場合や熱負荷が大きいときには、遮熱塗料は威力を発
揮します。サイディング外壁は化粧スレートと同様に、熱を溜め込みやすい性質を持ちます
。過酷な温度環境は外壁の「反り返り」や「割れ」を引き起こす原因となります。「外壁用
」遮熱塗料は、それを防ぐことが出来るのです。
遮熱塗料は屋根や外壁などの被塗物の耐候性をより高めてくれるものです。昨今の異常な暑
さを考えると、もはや塗料には必須ともいえる機能なのかも知れませんね。