「乾式洋瓦」ともいわれるモニエル瓦。
他の屋根材より塗装を載せるのが
やっかいな代物なので
塗装にはしっかりとした知識が必要です。
モニエル瓦にはコンクリートの基材に
スラリー層(カラーセメント層)が施され、
クリア塗装で仕上げてある製品です。
今回紹介するのは、モニエル瓦への
浸透力、密着力が強化された新製品。
水谷ペイントの
「エポックマイルドシーラー」です。
目次
〇モニエル瓦にしっかり浸透
〇溶剤系の仕上げ塗りが可能
〇弊社にて使用した事例
〇まとめ
.〇モニエル瓦にしっかり浸透
以下カタログより-
一般住宅に
広く使われている各種スレート系基材
(コロニアル等を含むスレート屋根系)及び
乾式洋瓦(モニエル瓦)に適用できます-
モニエル瓦のスラリー層にしっかり浸透する
溶剤系の密着材はこれが初だと思います。
先日の記事にも登場した
難付着サイディング外壁への
密着材と同系統の品だと思われます。
〇溶剤系の仕上げ塗りが可能
以下カタログより-
上塗りには弱溶剤系塗料はもちろん、
水系塗料も使用できます。
現場に合わせた幅広い選択が可能です-
弱溶剤系のシーラーなので、既存塗膜を
侵すことがほぼ有りませんし
弱溶剤系の上塗りが使える様になりました。
(以前は水系塗料しか選べませんでした)
〇弊社にて使用した事例
弊社で現在進行中の現場です。
そのモニエル瓦は14年前に施された
(多分水性)既存の塗膜があり、
色あせは有るものの密着は申し分なし。
高圧水洗浄を行ったところ、塗膜のはく離と
スラリー層の露出が一部ありました。
スラリー層を下地調整で全て除去しましたが
既存の塗膜への刺激をなるべく避けると共に
残ったスラリー層への浸透と固化・補強を
同時におこなう必要がありました。
シーラーを塗布し、万が一塗膜が浮いたら
その箇所を取り除いて再度シーラを塗布して
しっかりと上塗を掛けられる下地とします。
〇まとめ
現場は生き物とも言います。
常に予想外のリスクがつきものですが
今回は現場調査で
実際に屋根に登れたのが功を奏しました。
画像では既存の塗膜の
密着力を判断するのは無理だったからです。
現場の声がキチンと
反映された技術革新は素晴らしいですね。