「近所で工事している者ですけどぉ。」「近くの屋根から見えたんですけどもぉ。」「瓦がズレてるみた
いですよぉ?」「割れてるみたいですよぉ?」「いまちょうど道具持ってきてるんで点検しますよ?」こ
のようなセリフで突然やってくる、人の良さそうなスーツあるいは作業着の業者さん。彼らから上のよう
なセリフが出たら気を付けましょう。山本塗装も職業柄、お客さまからお話しを聞く機会が多いのですが
、このセリフからら始まった工事で、良い感想というのは聞いたことありません。
無用な営業さんに引っかからないためには先ず「話に乗らないこと」。営業トークにはひたすら「なるほ
どぉ」「そうなんだぁ」と聞き役に徹しましょう。そして辛抱強く長話に耐えぬき、営業の話が終わった
ところでこんな言葉でとどめを刺すのです。
「いまは息子(娘)に任せているんだよ」この断り方を使えるのは、お子様が結婚されているような年齢
の方。このセリフは「もう、わたしは自分だけの判断じゃハンコを付けない立場なんだよ」というアピー
ルです。即断はしないという意思を強烈に訴えることが出来ます。いかがわしい業者にとっては、家族で
相談されるという事も、営業的に厳しいと判断されます。なかには食い下がる営業もいるでしょうが「自
分以外が決めたことだから」と逃げられるので、大丈夫です。
「信頼して任せている業者がいる」「親戚にペンキ屋がいる」これはどなたでも使えるセリフですね。こ
れで「もし」その業者が工事を請け負ったりしたら、イチイチ地元の業者が仕事をチェックしに来ること
が容易に想像できます。まともな仕事をする気の無い業者には何よりの脅しになるので、営業さんにはス
ムーズに引き上げて頂くことが可能です。
餅は餅屋といいますか、営業さんもトークに関しては百戦錬磨のツワモノ。軽妙な営業トークに手持ちの
知識で真正面から応戦してはいけません。うかつに相手のステージに乗ってしまえば、まさに「飛んで火
に入る夏の虫」です。素人には素人なりの方法で応戦し、悪徳営業さんにはお引き取り願いましょう。