久しぶりの業務日誌らしい業務日誌ですが(笑)先日の現場でのことですが、アルミサッシ
と塩ビ鋼板で作られた玄関ドアの下端が錆びて欠けてしまっていました。塗装だけではカタ
チが崩れたモノはキレイに直せないので、腐食した下端を切り取って新しい部材を取り付け
ることにしたんです。
言わずと知れた塗装業の僕ですが、一昔まえと違って今は「ホームセンター」という強い味
方がいます。大概の素材は店に揃っているので、頭の中で「出来そうだ」と思えたらソレを
作ることが出来てしまうのです。昔なら丸ごと新品に交換するくらいしか手が有りませんで
したが、お金を掛けずに直せるのでお客さまへのご負担を減らせて一石二鳥です。
で、早速ドアの鉄板を切り取る作業に取りかかりました。カットしていて妙に軽い手応えだ
ったので「おかしいな?」と思いましたが、とりあえずカットは完了。張り付いている鉄板
をヘラでベリベリっと剥がしたら、なにやら薄いダンボールがくっついてきます。
「なんじゃこりゃ?」と思いつつもチカラを込めて剥がすと、なんとドアの中身はマサカの
空っぽ。え?と思って剥がした鉄板の裏を見たら、薄いダンボールが六角形を組み合わせた
「ハニカム構造」を成してピッタリと張り付いていたんです。
少し考えて「へぇ」と感心しました。たとえ紙でも組み合わせればドアの基材になる程に丈
夫になるのですね。ん~でもこれはドアの欠陥でしょう。結局腐食の原因としてはドアの中
に雨水が入ったか、ドア自体の気密不足で内部で結露でもしたのだと思います。
大きなメーカーさんは「丈夫」で「修理しにくい」製品をつくるのが得意ですね。どんなも
のでも年数を経れば壊れてくるのですが、それが表面化したときには「手遅れ」で「交換す
るしか無い」という事がとても多いです。自分たちの製品の劣化が即自らの利益になるよう
に「設計」されているようです。皆さまも建具などを選ぶ際には、その製品の「構造」に拘
ってみると思わぬ失敗をせずに済むかも知れません。