今週の塗装工事は、1日と2時間が風の影響で中断となってしまいました。
春風が一番二番とやってくると、塗装工事の現場はいつもより忙しくなります。家屋を囲っ
ている安全シートが風で膨らまないよう、閉じたり拡げたりする作業が増えるのです。
目安としては風速10m/秒。
これを超える予報が報じられたときは、予報アプリで最新情報を見ながら作業を続けます。
(予報と現況が違う事もあります)作業を続けるかは全員で打ち合わせて決定しています。
ところで話は変わりますが
家に仮設足場を組んで、間近で確認することによって初めて問題の原因が特定できた。と
いうのはよくある話です。2階のベランダ直下の軒天井の塗装が不自然に剥がれていました。
1年前のブログでは天井の換気量不足により、熱がこもった事によるものとしていました。
ですが訂正します。
「雨の流れる先に穴があれば、そこに水が入って天井が腐るのは当たり前です。」
写真を見て頂くと解るとおり、ベランダの外壁の角の部分に屋根の端部が密着しています。
この家屋の構造そのものが原因でした。こんな間取りは、サイディングを過信しすぎです。
サイディングはセメント質と繊維質が圧縮成形されたもの。塗装以外に防水機能を一切持
っていません。つまり「水を当て続けると壁が自壊する」この事を建設業者が理解してな
かったという事になります。
屋根の雨押さえによる壁の切欠きはコーキングで塞いだ跡がありましたが、塗装されてな
かったためか、早期に取れてしまったようでした。この穴に向かって雨が流れるようにな
っていたのです。そりゃ漏るわな...
このことを家主様にお話ししました。さらに
コーキングで穴埋めをし、さらに盛ることで雨水の流れを変える方針をお伝えしましたが、
「いままでたびたび漏っていて原因が解らなかったから不安だった。解って良かったよ。」
かえってご安心頂けたようで、大変良かったです。
家の「傷みやすい場所」はどんな住宅にもあるもの。理解していれば安心して暮らせます。