弊社山本塗装では、住宅やアパートぐらいの規模でしたら自社施工します。
塗装店によってはコーキングは専門の業者に委託することもあるようですね。
専門業者に頼らず自社施工といってもシロウト工事ではお話になりません。
規模こそ小さくても、たしかな知識とていねいな施工を心がけています。
そんな弊社ですが、今回はそのコーキングについて深掘りします。
コーキングひとつ取ってもさまざまな種類が
あり、それぞれに向き不向きというものも存在します。
外装につかわれる以上
コーキングも「壁の一部」です。知っておいて損はありません!!
※この投稿は以前の投稿に昨今の状況を加えた改訂版です。
以前の記事をお読みになられた方には
タイクツかも知れませんがお付き合いくださいませ。
住まいの修繕やDIY(日曜大工)がお好きな方でしたら、ホームセンター等で
一度は手にされた方も多いと思います。コーキングとは筒状のチューブを専用のガンに
取り付け、レバーをギュ~っと押し出して使用する充填材のことです。
ちょっとしたスキマなどは簡単に埋めることが出来るので、業務用としても
様々な業種で多用途に使われるコーキング材。その使い道によって材質も様々です。
○目次
「ウレタン樹脂コーキング」
「シリコン樹脂コーキング」
「変性シリコンコーキング」
「オートンイクシード」
「油性コーキング」
「コーキングが黒くなるワケ」
「ウレタン樹脂コーキング」
モルタル、壁材等のボード、木材など材料を選ばず接着し、乾燥後はゴム状になります。
耐久性は高いのですが紫外線に弱く、屋外で使用するには塗装が必要になります。
用途によって速乾タイプや弾力性の強弱も選べます。窯業サイディング外壁では
意外に思われるでしょうが、弾力性の低いタイプ(低モジュラス)が使われています。
「シリコン樹脂コーキング」
丈夫さで言えばどのコーキング材よりも丈夫です。
耐水性、耐熱性、耐候性にすぐれ、水まわりや窓、屋根瓦の固定にも使われます。
色も透明や白色・ベージュ・濃色と選べますが、
油分を大量に含むために塗装が乗せられません。経年により黒く汚れてきます。
「変成シリコンコーキング」
普通のシリコン材は塗装が出来ませんが、この材料は
完全硬化する夏期なら3日。冬期なら1週間までは塗装が可能なのが大きな特徴です。
普通のシリコン材よりも汚染性が低いです。
変性シリコンコーキングではこんな製品もあります。
「オートンイクシード」
シーリング材の耐用年数は無塗装で7~10年。塗装を施すと10年~15年ですが、オー
トン イクシードは、なんと塗装しなくても30年割れずに壁から剥がれないと言います。
実績はまだ浅いですが、塗装できる変性シリコンコークのなかでは最高級と思われます。
「油性コーキング」
昔ながらのコーキング材です。表面は乾燥しますが、内部は乾かないままで
仕上がります。今はどうか判りませんが、昔は学校の窓サッシの枠によく打たれていて、
強く押し込んで中身をムニュっと出すイタズラをした覚えがあります。
有機溶剤独特のニオイがするので、現在では使用する機会は減りつつあります。
「コーキングが黒くなるワケ」
どのコーキング材にも共通して混ぜられているのが「可塑剤(かそざい)」です。
これはコーキング材が弾力性を保つための
「油分」です。アブラですので、古くなると酸化して黒く汚れます。
この現象は俗に「ブリード」と呼ばれます。この油汚れは塗装も
貫通してきますので、これを防ぐためには塗装前に染み止め処理の必要があります。
ちなみに、後述するウレタンや変性シリコンには油分を可能な限り
減らしたものも有り、その製品には「ノンブリード」と表示されています。
コーキング一つとっても、用途によってこれだけ品質に特性があります。
それぞれの使い道をよく調べた上でお使い下さい。
簡単に説明させて頂きましたが、これがより良いDIYへの助けになれば幸いです。