お客さまとの事前の打ち合わせでよく
「何回塗りですか?」とのご質問を受けます。
ここで通常、弊社はお客さまに
「4工程で3回塗り」とお答えします。
数が合わないですが(笑)
これからお話しします。
今回は塗装の適正回数のお話を、フカボリ。
目次
〇それぞれの役割
〇工程1|下地調整
〇工程2|下地処理
〇工程3と4|仕上げ塗り
〇さらに塗る場合って?
〇まとめ
.〇それぞれの役割
外壁塗装は、塗るだけが工程ではありません。
洗浄、浸透・密着、耐候性の付与など
プロは
それぞれの塗料が持つ機能を積み重ねて
耐候性に優れた「外壁の塗膜」を作り出します。
プロは役割別に塗料を使い分けるから
何回も塗装するのです。
これらは、塗料の機能をキチンと発揮するのに
不可欠な工程で、省くことは出来ません。
.〇工程1|下地調整
外壁でいうところの下地調整は
「高圧洗浄」と「こする」の2パターン。
外壁がモルタルや
サイディングの場合は高圧洗浄です。
高圧水で風化した塗膜や
カビ、藻、塩分を取り除きます。
鉄板など浸透しない物はこすります。
ケレン作業といいますが、均等にキズを付け
塗料の足がかりを作ります。壁の状態に
よっては高圧洗浄も併用することもあります。
.〇工程2|下地処理
外壁と塗膜を密着させる橋渡しをするのが
下地処理材です。
鉄板などでは
エポキシ防錆やプライマーを用います。
モルタルやサイディングでは、
密着力のほかに細かなヒビや孔をうめて
平滑にする役割を持った物もあります。
これは、元の壁の状態によって使い分けます。
ここまでで2工程。塗った物は1層です。
.〇工程3と4|仕上げ塗り
下地処理剤だけでは耐候性が弱いので
思うような耐候性は得られません。
やはり、仕上げ塗りは必須になります。
シリコン塗料の場合は
1度では膜厚が薄いので2回塗りになります。
1度目と2度目で色を変えて塗ると2回塗りが
「見える化」されます。弊社は通常そうです。
これで「4工程で3回塗り」が完成しました。
.〇さらに塗る場合って?
ところで、さらに
塗る回数が増えるのはどんな場合でしょう?
それは壁の風化が著しいときです。
塗装が壁に吸い込まれて
壁の表面に塗膜が出来上がらないために
下地処理を複数回行う必要があります。
防カビ剤などを施工すればさらに増えます。
〇まとめ
塗装工事は3回塗りが基本ですが
塗装で美観を回復させられる幅は一定です。
基本の塗装で美観を保つには
「塗ってから10年程度」といった
塗膜の状態が管理されている事が必要で、
やっぱり
「ダメになる前に早め早め」が一番なのです。