「くらえ!!ボンドブレイカー!!!」
などと年代的に叫びたくなる名前ですが(笑)
窯業サイディング外壁を塗装する上で
必須ともいえる作業工程なのです。
今回はこの「ボンドブレイカー」と
「3面接着」についてお話したいと思います。
目次
〇ボンドブレイカーとは。
〇3面接着を2面接着に。
〇コーキングの作業工程。
〇まとめ。
.〇ボンドブレイカーとは。
セロハンテープに似ていますが
粘着力はマスキングテープ程度です。
弊社では写真のタイプを使っています。
これをコーキング作業の前に仕込む訳です。
.〇3面接着を2面接着に。
3面接着
(目地底+壁材+壁材)が良くない理由は
「コーキングの劣化が早まるからです。」
外壁は、季節の
温度変化で膨張と収縮を繰り返します。
図のように壁同士のみの「2面接着」なら
壁のみで引っ張り合うだけなのですが
目地底でコーキングが固定されてしまうと
「壁だけ」より短い距離で引っ張られるため
経年劣化による断裂や硬化が
「起こりやすく」なってしまうのです。
.〇コーキングの作業工程
以上をふまえて
コーキング作業を順を追って説明します。
1.既存コーキング材の撤去
まずは劣化してる既存材をカッターを使って
なるべく残らない様にキレイに切り取ります。
2.プライマーで下地処理
コーキングだけでは接着が弱いので、
塗装するのと同じ下地処理材を使って
壁材に浸透させ、密着力を与えていきます。
3.バックアップ材
外壁のつくりによっては
目地の底が深すぎるときがあります。
コーキングを深くまで打ち込みすぎると
「3面接着」を生じてしまうので
目地底の調整と、壁下地との縁を切るために
スポンジ状のバックアップ材を入れます。
④.ボンドブレイカーとテープ
ボンドブレーカーはバックアップ材が
設置できない場合に有効な材料です。
コーキングが壁下地の底と接着しないための
緩衝材としてボンドブレイカーを設置します。
5.コーキング打設とテープ除去
外壁につかうコーキングは、
柔らかい=壁の伸び縮みについて行ける
「低モジュラス性」のものを設置します。
テープを取り、見切りのよい目地が完成です。
.〇まとめ
塗料はコーキングの寿命をさらに
引き延ばしますが、コーキングの伸び縮みに
完全について行ける塗料はありません。
塗料がコーキングより先に割れてきますので
壁の目地の塗料が割れてきたら
コーキング交換と塗装工事の目安と考えても
差し支えないと思います。