塗装工事は外で行う作業なので、工場のように
完璧に整えられた環境にはなり得ません。
天候の影響はどうしても避けられないのです。
今回は
1700件以上の住宅と向き合ってきた弊社が
塗装工事と天候の関係性について説明します。
目次
.塗装工事はつねに天気と向き合っている
.塗装工事にそぐわない気象条件
.天気のせいで工事が長引くとどうなる?
.悪天候での安全対策
.雨の方が都合が良い工程
.さいごに
.塗装工事はつねに天気と向き合っている
塗装工事の作業工程は、当日から次の日までの
天候を見据えて柔軟に対応しています。
もしも天候の変化を
なにも予測しないで作業が行われたのなら
「行っていた作業がムダになり」
「ダメになった塗膜を取り除き」
「一から塗装作業をやりなおす」の
「作業の三倍増」がのし掛かってきます。
しかもそれでも元の状態には戻せないのです。
.塗装工事にそぐわない気象条件
塗装工事をその日は中断、もしくは乾燥を
待たないといけない状況をまとめてみました。
・気温5℃以下湿度85%以上
最近の塗料は反応硬化型といって混ぜ合わせ
ることで科学的に硬化する塗料が主流です。
乾燥して固まる塗料より丈夫な膜になりますが
化学反応には5℃以上の気温が必要です。
それ以下だと硬化が進まずに塗膜異常を起こす
可能性があります。
湿度85%以上というのは関東圏では
冬期の気温の低下とほぼセットで起こります。
・雨
塗装工事にとって雨や強風は大敵です。
雨が塗膜に当たってしまうと
雨と融合・表面の変質が起きてしまいます。
・強風
屋外での作業なので、強風によって大量の
砂やホコリが塗膜に付いてしまうと
キレイなはずの塗装面が汚れてしまいます。
・台風
台風は雨風ともに激しくなります。接近する
当日はもちろんですが、庭土に染みこんだ大
量の雨水が一気に蒸発して湿度が上がるので
タイミングによってはもう1日乾燥させる必
要があります。
・朝露と夜露
「露(つゆ)」は空気中に含まれる水分が
放射冷却などの影響で水滴となった物です。
表面の温度が冷たいところなら外壁でも
どこでもビッショリと濡らしてしまいます。
冬場の塗装では夜露も大敵です。屋根等では
15時ごろから露がおりてくるので
13時までに塗装を完了せねばなりません。
.天気のせいで工事が長引くとどうなる?
弊社では、雨の降るであろう日数を
考慮したうえで大まかな日程を決めているので
地震などの自然災害でもない限り
通常2週間ほどで塗装工事は完了します。
いままで追加料金は頂いた事がありません。
.悪天候での安全対策
仮設足場自体は丈夫なものですが、まわりを囲
うメッシュシートは強風時には気を使います。
しっかりした雨に10m/sec以上の風が加わる
と、ヨットの帆のように拡がってしまいます。
対策としては、メッシュを事前にたたんでおき
風を素通りさせてしまいます。
.雨の方が都合が良い工程
高圧水洗浄です。晴れているときには洗浄で
跳ねた汚れを流してやる必要がありますが、
雨ならば、この作業がかなり軽減できます。
.さいごに
四季すべてを愛でることが出来るのが我が国の
国民性だと思います。
天候はどうあがいても付き合っていくしかなく
弊社は出来ることを頑張りたいと思います。